左利きの人の苦手なこと。必要は発明の母
私の兄は左利きだ。
字を書くのは左手だし、箸も左手で持って食事をする。
なぜかキャッチボールは右で投げていた記憶があるが、大抵のことは左手でやる。
兄とラーメン屋に行くときは、いつも兄の右隣に座るようにしていた。
兄の左隣に座ると、左利きの兄の左手と右利きの私の右手がぶつかってしまい食べにくいからだ。
たぶん、身近に左利きがいる人なら、みなマスターしているライフハックだと思う。
左利きの人の苦手なこと
私の兄は、普通のことが普通にできる平凡な人間だ。
しかし左利き故に、苦手なことがいくつかあった。
まずはハサミ。
とてもへんちくりんな持ち方、切り方をしていた。
文章で説明するのは、難しい。
とにかくヘンだった。
私の子供の頃は左利き用のハサミが一般的でなく、左利きの兄は右利き用のハサミを使っていたのだと思う。
大人になったいま、兄は左利き用のハサミを買ったのだろうか。
それとも、いまだにへんちくりんな持ち方で切っているのだろうか。
もう一つは、缶切り。
兄は缶詰を開けることができなかった。
苦手というレベルではない。
缶切りを使うことが、まったくできなかったのだ。
子供の頃、パイナップルの缶詰を開ける役目は、いつも私だった。
必要は発明の母
いまは、缶切りはほとんど不要なので、左利きの兄もホッとしていることだろう。
あの缶切り不要の缶詰を発明したのは、兄と同じ左利きの人に違いない。
必要は発明の母だから。